京都精華大学でテキスタイルを学ぶ学生による Are You Happy? 展を見てきた | 京都のアーティスト(3)

日本で唯一、大学で漫画を学べる場として、京都精華大学には「マンガ学部」という学部がある。

世界的に見てもマンガ学部は珍しく、2006年の創立時は多くのメディアで取り上げられるほど注目された。

そんな精華大学には他にも注目すべきコースがある。

それが、「芸術学部テキスタイルコース」

テキスタイルとは、繊維を扱った芸術作品のことで、布を染めることと、糸を織ることによって作品を作りだす他、繊維を作り出すファイバーワークという方法でも制作を行う。

油彩、水彩など絵画制作に多くの手法があるのと同様、テキスタイル制作にも多種多様な方法がある。

シルクスクリーン、ろうけつ染、型染、つづれ織り、フェルト制作の他にも、京都を代表する「友禅」など、伝統的な技法を学ぶことができる。

今回は、アートギャラリー、ショップ、イベントを行う「kara-S」という京都のお店で、テキスタイルコースの学生が展示をしていたので、お邪魔させていただいてインタビューをした。

展示は、Are You Happy? という幸せをテーマとしたテキスタイル作品の展示会で、展示の企画者の香山さんと、参加者の長村さんにお話を聞いた。

are-you-happy_9

 

are-you-happy_10

 

mita-akito_icon

Are You Happy? 展をやるキッカケって何だったんですか?

 

mizuki-kayama_icon

香山 もともと、私のほうにこのギャラリーで展示をしてみないかというお誘いがあって、この展示を企画しました。

それから同じ学科(テキスタイルコース)に人に話をして、展示のテーマに共感してくれた人と展示することになりました。

 

mita-akito_icon

なるほど。そのテーマってどういうものなんですか?

 

mizuki-kayama_icon

まず作品展のタイトルは、「Are You Happy?」でして、これは「幸せ」という作品展のテーマから来ています。

幸せって人それぞれだと思うんですけど、実はふだんあまり考えられていないと思うんです。

将来、幸せになりたいと思わない人はいないと思うんですけど、自分にとっての幸せって何か考えていない、変な状態だなって。

Are You Happy? に参加している八人それぞれが考えた幸せを見てもらって、見た人が幸せについて考える機会になったらいいなと思います。

 

mita-akito_icon

幸せについて考えさせられますね。

 

doi-yuki_icon

僕ら普段考えないですもんね(笑)

 

それぞれが考えた幸せを表したテキスタイル作品が並ぶ。 この作品は、「人にすくわれて人は幸せになる」という視点で作られている。

それぞれが考えた幸せを表したテキスタイル作品が並ぶ。
この作品は、「人にすくわれて人は幸せになる」という視点で作られている。

 

幸せを家族と捉え、家族で使えるスカーフを展示している。

幸せを家族と捉え、家族で使えるスカーフを展示している。

 

普段気づいていないものこそ幸せだと考え、コップなど日常で使う何気ないモチーフをとりあげた作品。

普段気づいていないものこそ幸せだと考え、コップなど日常で使う何気ないものをとりあげた作品。

 

mita-akito_icon

作品制作中の息抜きってありますか?

 

mizuki-kayama_icon

作りはじめたら息抜きをしようとは思わないです。

作るものが決まった段階でやることは見えてるし、それに向かってやっていくだけだから、精神的な負担はなくて、ご飯食べるのも忘れて作品作りしちゃいます。

作るものが決まらなくて悩んでいるときは地獄です(笑)

そういうときは映画とか音楽なんかの、他の人の感性に触れるようにしています。

 

doi-yuki_icon

お、映画好きなんですね。どんな映画観るんですか?

 

mizuki-kayama_icon

最近観ておもしろかったのが、「Mr. nobody」です。

超映画批評『ミスター・ノーバディ』97点(100点満点中)

人類が死ねなくなった時代に、死ぬことを選択した最後の人間が主人公の映画で、自分の過去の話を描いていくんですけど、その過去の話の辻褄が合わないんですね。

それは、人生の色んな選択の結果をそれぞれ描いている訳で、主人公はそのすべてを体験したって言うんです。

そんなことは普通ありえないんですけど、そこにシュレディンガーの猫とか超弦理論、宇宙の収縮と時間の関係が絡んできて、考えさせられる映画でした。

 

doi-yuki_icon

SF映画が好きなんですか?

 

mizuki-kayama_icon

そうですね。SFは好きなんですけど、私が日頃から考えている疑問が描かれていたのでこの映画は特に好きでした。

良かったら観て下さい。

 

mita-akito_icon

(土井を指して)こういうの好きそう。

 

doi-yuki_icon

大好きです。

 

ジメジメした梅雨の季節に見つかる幸せ=あじさい をモチーフに作られたテキスタイル作品。

ジメジメした梅雨の季節に見つかる幸せ=あじさい をモチーフに作られたテキスタイル作品。

 

「とにかくいもりを描くことが幸せ」で作ったかわいい作品。

「とにかくいもりを描くことが幸せ」で作られたかわいい作品。

 

mita-akito_icon

長村さんは何かリフレッシュされていることってありますか?

 

nagamura_icon

長村 私は作品のアイデアが降りてくるのを待つタイプなので、その間は演劇のDVDを観たり、友達の家に行って話をしたりしています。

演劇は総合芸術なので、色んなインスピレーションを貰えます。

アイデアが降りてきてからはひたすら甘いものを食べてます(笑)

 

mita-akito_icon

それは、長村さんが甘いもの好きってことですか?

 

nagamura_icon

いや、多分みんな食べてます。

作業に入ったら頭が疲れてくるので、あまり体は動かさないんですけどすごいお腹が空くんです。

 

doi-yuki_icon

へえ。それは知らなかったです。ところで、どんな演劇を観るんですか?

 

nagamura_icon

大泉洋がいる劇団で、TEAM NACSという劇団があって、そこのHONORという作品が一番好きです。

TEAM NACS Official

この作品は北海道の村が舞台で、主人公がはっきりしないんですけど、五作さんていうおじいさんがいて、その五作さんに太鼓を習っている五人の小学生が主軸の話と、五作さんが若かったころが主軸の話があって、そのどちらもたった五人だけで描く演劇なんです。

その中で五作さんが太鼓をやるようになったキッカケであったり、五作さんに太鼓を習っていた子どもたちが大きくなってそれぞれの道で挫折するストーリーであったり、その子たちが五作さんの死をきっかけに村に戻ってきて、村の祭を復活させたりだとか、その80年を五人で演じているところが素晴らしいです。

舞台は小さい村なんですけど、ストーリーは壮大なんです。身近に感じられるし、考えさせられる演劇でした。

 

京友禅の技法で作られた作品。幸せは夢と捉え、窓の外に広がる夢を、窓の中で思い返している情景を表したテキスタイル。

京友禅の技法で作られた作品。幸せ=夢と捉え、窓の外に広がる夢を、窓の中で思い返している情景を表したテキスタイル。

 

ラルフ・ワルド・エマーソンの「幸福は香水のごときものである。 人に振りかけると、自分にも必ずかかる」に着想を得て、染料を霧吹きで振りかけて作られた作品。

ラルフ・ワルド・エマーソンの「幸福は香水のごときものである。 人に振りかけると、自分にも必ずかかる」に着想を得て、染料を霧吹きで振りかけて作られた作品。

 

月の光を見ている内省的で自由な時間に幸せを感じるため、見ている人にもその時間を感じてほしいと作られた作品。

月の光を見ている内省的で自由な時間に幸せを感じるため、見ている人にもその時間を感じてほしいと作られた作品。

 

今後の活動

欲展

内容 : テキスタイル展示

場所 : ちいさいおうち Gallery Little House

期間 : 2015.8.25 ~ 8.30

yoku-ten

 

まるとさんかく Vol. 3

内容 : ライブ、手作り市などの複合イベント。スピカさんはアクセサリー販売で参加する。

まるとさんかく

場所 : 元・立誠小学校

期間 : 2015.9.12 ~ 9.13

 

kara-S on COCON KARASUMA

Are You Happy? 展が開催されたギャラリーショップ「kara-S」は、COCON KARASUMAという京都の複業商業施設ビルの中にある。

同施設には映画館やインテリアショップ、お香を売るお店など洗練されたお店ばかりが入っている。

京都に寄ったときには是非立ち寄ってみてほしい。

COCON KARASUMA

kara-S

Pocket
LINEで送る

toach white horses ja-jp

One Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

17 − fifteen =